食中毒の主な原因は細菌やウイルスですが他にも虫や機械・道具の破片、パッケージの切れ端や化学物質などが食品に混入することがあります。まず適切な温度管理によって細菌やウイルスが食品に混入しないようにすることが大切です。食中毒の原因となる細菌やウイルスにはサルモネラ菌や黄色ブドウ球菌、腸管出血性大腸菌やノロウイルスなどが存在します。これらが感染した食品を食べると腹痛や吐き気、下痢などの症状が現れます。

特に腸管出血性大腸菌による食中毒は、命に関わることもあるので注意しなければなりません。細菌は気温が高くなる6月から9月にかけて繁殖しやすくなり、条件が揃えば食品中でも増えます。ウイルスは気温が低くなる11月から9月にかけて流行しますが、食品中で繁殖することはありません。細菌やウイルスは熱に弱いため、適切な温度管理を行っていれば被害を防ぐことができます。

ただし細菌の中には黄色ブドウ球菌のような熱に強い毒素を生み出すタイプが存在します。一旦加熱処理を行ったとしても後から細菌やウイルス、毒素などが混入することがあるので注意が必要です。細菌やウイルス、異物などあらゆる危害要因による健康被害を防ぐため食品関連企業にHACCPの導入と運用が義務付けられています。HACCPはハサップやハセップと呼ばれており、危害要因の分析に基づいて全ての工程と製品を対象とした衛生管理が行われます。

全工程の温度管理を基本としてHACCPによる総合的なリスク管理を行えば、様々な危害要因による健康被害を防ぐことができます。温度管理のことならこちら